尿酸値が高いと言われたから、まず下げるにはなにをしたらいい?

前回の記事で、私たちは通常の生活において私たちの体がどうやって体内で尿酸を作り、また、どうやって体の中から出すことになるのか、という基本的なメカニズムを理解しました。

基本的には、体内で動かなくても起こる基礎代謝によってすら尿酸は作られますし、食べ物を食べればそこに含まれる尿酸の元になるプリン体を代謝することでも尿酸が作られました。また、尿酸という名前の通り、排尿するほかになく、脂肪のように運動のように体内で消費されるようなものではない、ということが分かりました。

尿酸値はどうやったら増えたり減ったりするの?
尿酸値はどうやったら増えたり減ったりするの?
尿酸値が上がる、下がる、というのは、私たちの体の中で如何にして尿酸が作られ、体内に蓄積され、または排出されるか、ということの現れです。としたら、そのメカニズムを理解することがこの問題の解決方法への糸口になりそうです。

さて、こうやって尿酸が増えた、なんて悩むのは健康診断等で尿酸値が高いですね、なんて言われた時なのですが、私たちはこのメカニズムを踏まえると何をしたらよいのでしょうか。

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今すぐ出来る、尿酸値を減らすための方策とは?

まずはトイレへ!そのために。。。

尿酸値を下げるカギはいくつもあって。。。

尿酸値を下げるカギはいくつもあって。。。

まず、尿酸というものが体外に出るルートがただ一つ、排尿と言う形しかない、ことを踏まえると、水を今まで以上に多く飲み、トイレで排尿する、ということが出来ます。成人が一日に必要とする水分がだいたい1.5リットルから2リットル、とされていて、水の

形だけでなく食べ物に含まれる水分などで案外補われているとされていますが、それでも通常の生活をしていると微妙に脱水気味だと言われています。とすると、一日2リットルを経口で摂取するという習慣をつけることで体を潤すことが出来、今までの軽い脱水状態のような体に負担のかかる状態からも合わせて脱することが出来るというメリットがあります。

でも、だからと言って、一気に2リットルを飲む、もしくは量を取ればよくなるんじゃないか、と思いがちですが、大量摂取による中毒症状は水ですら起こるそうです。ですので、過ぎたるは及ばざるがごとし、ということのようです。

また、この排尿による尿酸の排出は、場合によっては尿道結石や腎結石のリスクを上げる場合がありますので、注意が必要です。

体内をよりアルカリ性に

体をアルカリ性に、と聞いて、どういうこと?と思われたかもしれません。私たちの体の特に血液は食べたものにより、その酸性度が変わると言われています。他方で、尿酸は酸性の液体に溶けづらいと言われています。とすると、体外に出そうとするときに尿酸が溶けにくい酸性の体液では体に残りやすく、逆に溶けやすいアルカリ性の体液になっていれば腎臓にそして体外に放出しやすいことが容易に想像できますね。では体をアルカリ性にするにはどうしたらよいのでしょうか。

それは、食事を動物性たんぱく質を取るのではなく野菜や海藻などの植物性のものを多くとることで実現できるそうです。

体内に取り込まない – プリン体の少ない食事をする

出口が一つしかない、となると、どうしても入り口から入ってくるものを減らすことも当然に考える必要があります。プリン体があるから尿酸を作る訳ですので、プリン体を摂取しなければ体内で生成されないだろう、と考えるのは普通で、それでビールを中心にプリン体0の飲料が世の中では散見されるのですが。。。

アルコール摂取は、そのものが実はアウト

よく痛風になりそうだから、ビールを控える、という話があります。データだけで他のアルコール飲料と比較してみると

品目
商品詳細
プリン体含量 (mg)
焼酎25%0
ウイスキー0.1
ブランデー0.4
日本酒1.2
ワイン0.4
ビールS社5.1
ビールE社6.9
ビールK社4.4
ビールK社 MK5.2
ビールK社 IS6.8
ビールA社 SD3.3
ビールS社 M5.3
発泡酒S社 SH3
発泡酒S社 MD2.8
発泡酒S社 B3.3
発泡酒K社 T3.8
発泡酒K社 T(生)3.9
発泡酒K社 T(G)3.6
発泡酒K社 T(プリン体カット)0.1
紹興酒11.6
地ビールO社 E12.1
地ビールO社 V6.8
地ビールO社 P10.5
地ビールU社 S16
地ビールU社 V9.7
地ビールU社 P12.3
地ビールU社 A14
地ビールM社 B16.6
地ビールM社 S11.4
地ビールM社 P14.1
地ビールM社 D11.1
地ビールI社 T8.3
地ビールI社 D5.8
低アルコールビールR社C6.1
低アルコールビールH社 H13
低アルコールビールS社 FB2.8
低アルコールビールH社 K6.5
その他の雑酒2S社 DO2.3
その他の雑酒2K社 NM1.7
ビールテイスト飲料T社 B1.3

と、ビールは確かにプリン体の含有量が他のアルコール飲料に比べて多いことが分かります。傾向としても、焼酎やウィスキー、ブランデーのような蒸留酒の方がワインや日本酒のような醸造酒に比べて格段にプリン体の量が少なく、そして、ビールや紹興酒は更におおい、というのが分かります。では、蒸留酒を飲めばいい、と言う話なのでしょうか。

アルコールの尿酸値増大のメカニズム

実はアルコール摂取とその分解 – 言い換えれば代謝 – のプロセスによってによってそもそも尿酸が増大します。また、アルコールの影響で尿酸の排出を阻害することも分かっています。その一方で、よく知られるアルコールの利尿作用によって尿酸が凝縮されるということで、プリン体の有無に関わらずアルコールと言うだけでこれだけの尿酸値を上げる要素があるのです。その上に、上記の表でみるようなアルコールに含まれるプリン体も代謝によって尿酸になることから更に上乗せされる、というのです。

ということですので、尿酸を下げたいならばアルコールは止めるのが手っ取り早そう、とはいえます。とはいえ、アルコールの摂取で増えたと思われる人にとってアルコールを止めるのは個人の趣味や社会的事情から難しいでしょうから、まずは減らす、から始めるのかもしれません。

実はプリン体が多かった、健康食品やサプリメント

食品に含まれるプリン体の含有量の表を眺めていると、まさか、と思うのがこれ。健康食品やサプリメントの含有量の高さです。

品目
商品詳細
プリン体含量 (mg)
青汁粉末(ケール)40.2
DNA/RNA21493.6
ビール酵母2995.7
クロレラ3182.7
ローヤルゼリー403.4

通常多いとされる鮟肝(肝の酒蒸しで100g当たり399.2mg)のような動物の内臓と比べても全然多いのです。一けた以上違うということなので、もし日常から摂取している場合、最初に止めて代わりになるものを検討する方がよさそうでしょう。実際、個人的に日常飲み続けていて調子のよかったタヒチアン・ノニでしたが、プリン体の含有量が高いという情報が保健所を通じて伝わってきたことから利用を止めて食生活を見直した、という経緯があります。なお、ノニを飲むことで肝臓を活性化して痛風の予防や対策に、と謳うサイトもありますので、この当たりの判断は個人の責任でお願いします。

やっぱり、野菜より肉、肉より魚、身より内臓が含有量が高い

この説明はリスト全般を見て頂くのが早いのですが、プリン体の含有量は卵が0 と一番少なく、その後野菜(ブロッコリースプラウトやほうれん草の芽、干しシイタケを除く)や豆類、穀物、肉、しかも豚、牛、鶏の順番で増えていき、あと、全般的に高めなのが魚、貝類、と言う感じです。しかも、興味深いのが、魚も生より干物の方が含有量が高くなります。水分を飛ばしているから凝縮している、という理由もあるかもしれません。また、魚やシイタケのような出汁の元になるものも高い、というのも結果としては面白いものの食生活を考えると頭が痛くなるかもしれません。その流れで言えば、豚骨スープなどのラーメンのおつゆを全部飲む、と言う行為が塩分取りすぎと併せてよろしくない、という結論に導かれ兼ねません。

いずれにせよ、このテーブルを見てしまうと、前述のアルカリ性に体を誘導することも踏まえて野菜を意識的に多く、肉を減らした食生活が第一歩になりそうです。

と食生活の苦行を考えても、その影響は全体の1/5に過ぎないから、激しい運動をしないのがいい

そうなんです。尿酸の生成の80%が筋肉や内臓で行われる代謝によるもの、なので、経口摂取したものの栄養がそれほどでもない、とも言われています。とはいえ、現実問題として食生活の欧米化で痛風患者が増えているとされているならば食生活にも気を使う必要があるでしょう。

といいつつも、もっと影響のあることにも目を向ける必要があります。もし、本当に尿酸値が上がったことで体内の特に関節の周りの骨の表面で尿酸が結晶化して、それが運動などの衝撃ではがれたことによる炎症、これを痛風と言うそうなのですが、が起きているならば、まずは激しい運動をやめるのが一番でしょう。とはいえ、痛みで運動が出来ない、と言うところがあるかもしれませんが。とはいえ、確かに激しい運動をした直後の体内の尿酸値は、尿酸が大量に生成されたことと同時に発汗により体内の水分が減っていることから、所謂分母が減って分子が増えたことにより、尿酸値は平常時より上昇しています。通常であればすこし落ち着けば平常レベルまですぐに下がるとは言われています。ただし、一時的とはいえ血液中の尿酸濃度が飽和状態になる訳ですから結晶化してしまう可能性は否定できないのです。

でも、運動しないと肥満によるインスリン過多に起因する問題が起こるから、ゆっくりとした有酸素運動をした方がいい

説明がざっくりになりますが、体重増加によってインスリン抵抗性があがることでインスリンが過剰分泌されるようになると、尿酸のろ過を行う腎臓の機能低下を引き起こすのでこれまた問題になります。

ということなので、体重増加も高尿酸血症の人は避けねばならない問題ではあります。でも体重増加を防ぐためには、摂取カロリーを減らすとともに運動による消費を考えねばなりません。でも、上記のような激しい運動ではだめ、ということですので、あと出来る事は有酸素運動での燃焼、ということになります。特にこの有酸素運動での緩やかな燃焼は尿酸の増加にあまり寄与しないことも分かっています。

というのも、運動をする時、酸素を取り込んで糖質や脂肪を燃焼させてエネルギーを生み出すものが有酸素運動、酸素の取り込みが少ない状態で体内にある糖質をより多く使ってエネルギーを生み出す運動が無酸素運動、という違いとされていますが、それぞれにおいて体の中での燃焼のメカニズムも変わってきます。

運動のためのエネルギーは、エネルギー源となるアデノシン三リン酸(ATP)が燃焼によってアデノシン二リン酸(ADP)に変わる過程で獲得され、その時の残りかすともいえるのがプリン体であり最終的に尿酸になるのです。

有酸素運動の際には、このATPからADPが生成された後ATPに再合成されることから、残りかすとして生成されるプリン体が少なく、結果として尿案の上昇が少ないのですが、無酸素運動の時は大量のエネルギーが必要となることからADPからATPに再合成されることなく使い捨てられるため、プリン体の生成も大量になることから尿酸の上昇も高くなるのです。

とすると、出来るだけ尿酸の生成を抑える運動をする、ということで有酸素運動が好ましいということが見えてきます。

まとめ

多分、お医者様と話しても、薬以外の方策と言えばこのような話にしか多分ならないだろう、というところまで、微妙ではあれど裏付けを付けつつ並べてみました。あとは、薬での対応、と言うことになると思いますが、それについては次の記事で少しだけどうしてそうなるのか、ということを見てみたいと思います。

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